ものみの塔誌には『非公式の証言は…単なる偶然の証言とは違います』とありました。(塔90 12/1 P20)ある姉妹は「偶然」ではなく「必然」の証言となるように,前もって非公式証言のプロセスを考えておられるようです。今回はインタビュー形式で,その姉妹の取り組みに注目してみましょう。
― ベンチなどに座っている人に声を掛ける際,どのようにして会話をスタートさせていますか?
座る時に「座ってもいいですか?ここは空いていますか?」と聞いて,家族や友人の席を取って待っていないかなどを確認するためにも,一言声をかけるようにしています。そうすることで時間を共有することができるので,自然と会話を始めやすいと感じています。
― なるほど,自然ですね。話を発展させるために,前もってその後の流れも考えておられるようですね。
私自身東京から引っ越してきたので,「この辺で美味しい〇〇ありますか?」とか,「最近この辺によく来るようになったのですが,この辺は詳しいですか?」と聞きます。すると「どこから来たの?」とか「何しに来てるの?」とか相手の方から尋ねてくださるので,「駅前で聖書を楽しく学ぼう!という無料の聖書レッスンを勧めているんです。見たことありますか?」と話すことができます。
― 相手に質問してもらえるような会話の流れを準備しておくわけですね。他にも意識的に心掛けていることがありますか?
もう一つは,その人がしていること,自分が見て思ったことをそのまま伝えるようにしています。例えば,髪の毛が緑色の方がおられたので,近くに行き,会話できるタイミングを見計らって,「素敵な色ですね」と話しかけてみたことがありました。少し驚いていましたが,「本当にそう思う?今日一番嬉しいこと言われたわ~」と言ってくださり,「次は紫にするから,似合うかどうかまた見てくれへん?」と言われました。私が「毎週火曜のこの時間にあのカートのところにいます!」と伝えると,「また声かけるわ!」と答えてくださり,実際にここ何週間か声を掛けてくださいました。
姉妹は,いつも奉仕の終わりのメンバーの報告の際に,どんなシチュエーションで,どんな声掛けをしたかなどを詳しく聞いて励みを得ているようです。そのようにして特定の地点での非公式の証言を”想定”しておられるんですね。ではあなたなら,自分の割り当ての地点で,非公式の証言を「必然」の証言とできるように,どんなプロセスを前もって考えておけますか?
