「旅行者に声を掛けて、親切を示し、笑顔で別れることができた!でも、できればもう少し会話がしたかったなあ…」と感じることがよくあるものです。確かに,温かい気持ちを相手に伝えるには,親切を示してもてなすことに加えて,相手のニーズを満たす真理を伝えることも大切ですね。では,どうすれば親切を示しつつ,会話を続けて相手のニーズを満たすことができるでしょうか。2つの経験(外国語編と日本語編)から考えてみましょう。
【外国語編】一人の姉妹は、「イエスが同じ感情のテーブルに座って、自分を与えることでもてなした」という巡回大会の話を思い出し、“共感トーク”ができるように心掛けています。ある時、ベンチに座っていた一人の女性に、英語で「旅行ですか」と声を掛けてみました。すると、その方はドイツからの旅行者でした。姉妹がドイツを訪れたことがあったことから会話が弾み、「ドイツに帰ったら風邪をひかないでね」とドイツ語で伝えると、ギューッとハグしてくれました。その後、「もしかすると、カトリックですか?」「好きな聖句はどれですか?」と尋ねて、潜在的ニーズを探ってみると、聖書は読んでいない様子でした。でも、よく祈っている方だと分かったので、「『神様のご意思が地上に…』って、どんなイメージですか?」と尋ねてみました。すると「カトリックは天国を信じているけど、地上にご意思がなされるということは考えたこともなかった」という反応でした。それで、日本各地の旅先で人が親切だと話していたことに触れて、世界中がそうなること、神様がそうしてくれることを伝えると、納得した様子でした。その後、この女性のご主人とも会うことができ、コンタクトカードを渡すことができました。
【日本語編】別の姉妹は、スーツケースを片手にヘッドホンをしてベンチに座っている若い女性が気になっていましたが、声を掛けることができませんでした。姉妹が次の休憩の時間になっても女性が同じベンチに座っていたので、「しんどいですか?大丈夫ですか?」と声を掛けてみました。すると、「大丈夫です。…友達と別れたところで、YouTube見て時間を潰していたんです」と、ヘッドホンを外して笑顔で答えてくれました。友達と別れた後、ちょっと寂しく思っていたので、声を掛けてもらえて嬉しかったようです。そして、仙台から来ていること、大学では心理学を学んでいること、友達の悩み事をよく聞いていることなどを話してくれました。それで、悩んだり疑問がある時には聖書が役に立っていることを伝えると、聖書は「大学の授業で勉強するけど、自分から読んだ事はない」とのことでした。それで、JW.orgの「2023 世界的な熱波」の記事から伝道1章4節を紹介すると、「そんな事が書いてあるなんて知らなかったです。面白いですね」という反応が返ってきました。さらに、「暮らせます」レッスン1の序文にある疑問を紹介すると、「(こうした疑問について考えることは)めちゃくちゃあります。いつも考えています」という反応でした。それで、コンタクトカードを渡し、レッスンを紹介することができました。最後に、「話ができて楽しかったです!声掛けてもらえて良かったです。ありがとうございます」と、感想を述べてくれました。
いずれの経験でも、奉仕者の温かい気持ちが相手に伝わっていましたね。温かい気遣いが伝わると同時に、相手のニーズを満たすこともできました。では、皆さんはどんなヒントが得られましたか?
