「水を飲ませてください」

「水を飲ませてください」。この一言がきっかけでサマリアの女性はイエスと会話を始め,真理を知る機会を得ました。(ヨハネ4:7)皆さんもイエスと同じように,真理を求めている人を探すため,待機の時間中も常にアンテナを広げていることでしょう。今回はそんな皆さんに,会話のきっかけづくりのヒントとなる経験を幾つかご紹介します。


【 ケース1】ある姉妹は水分補給を兼ねて百貨店の中のイスに座りました。誰かに証言できますようにと熱烈に祈っていると,すぐに若い二人の女の子が,中国語で話しながら隣に座りました。

姉妹:旅行ですか?
女の子:どうして分かったのですか?
姉妹:中国語で話してたからです。
女の子:どうして中国語って分かったんですか?
姉妹:私はエホバの証人でいろいろな国の方と聖書レッスンをします。中国語も勉強したので分かりました。

とても感じの良い方だったので,続けて「これまで聖書レッスンのことを聞いたことがありますか?」と尋ねると,「知らないです。でもめっちゃ関心あります」とのことでした。その後,聖書のことを全く知らないこの女の子と会話が弾み,その場で「いつまでも幸せに暮らせます」の裏表紙を用いてプチレッスンもできました。その後,LINEの連絡先も交換できたようです。

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【 ケース2】ある姉妹は,今日こそは聖書から会話がしたいと祈って来ていました。待機の時間,ショピングモール内のイスに座っている人で話せそうな人を探しました。長イスの真ん中に座って再び祈られました。そうしていると,ある年配の女性が姉妹の横に座られました。

姉妹:お買い物ですか?
年配の女性:大好きなお芝居を観に娘が連れてきてくれてね。住まいは大正区だから滅多に来ないの。あなたは?
姉妹:吹田から来てるんです。今日は聖書のボランティア活動で駅のところに立ってるんです。
年配の女性:へ~,偉いわね。聖書ってキリスト教?30年前にね,私の友人がエホバの証人になったの。あれもキリスト教なのかしらね?
姉妹:私もエホバの証人なんです。お話聞いたことありましたか?
年配の女性:ないの。彼女とは音信不通になってしまっていて。今もやってるのかな?エホバの証人。キリスト教?
姉妹:エホバって神様のお名前なんですよ。
年配の女性:へ~!神様のお名前,エホバなの!

この後,姉妹は聖句も用いながら話ができました。神様の名前がエホバというのを知った時,目をキラキラさせ,聖句を見てさらに感動しておられたのが印象的だったようです。

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【 ケース3】ある姉妹が「エホバ,今日はどこに座りましょう?」と祈りながら歩いていると,1人の女性に目が留まりました。隣のイスに座ったのですが,下を向いておられ,話しかけるタイミングが掴めず,エホバに「とにかく話しかけてみます。あとはお願いします」と祈り,声をかけました。

姉妹:今日はあったかいですね。それぐらいの服でちょうど良さそうですね。

すると,嬉しそうに会話に乗ってくださいました。三重在住で,大阪に住む息子さんと待ち合わせしていて,ここには滅多に来ないということでした。「この機会を活かせますように!」と祈ると,向こうから「お買い物ですか」と聞かれ,聖書のボランティア活動で来ていると答えました。その後,最近の宗教に関する報道のこと,30年以上前からの友人もエホバの証人であること,自分も学んだことがあることなどを話してくださったそうです。この機会に,姉妹は巧みに相手の関心を高めることもできました。


さて,奉仕者たちはどのようにして会話を始めたでしょうか?イエスはサマリアの女性の様子を見て,一言「水を飲ませてください」と声をかけました。あなたはどんな一言をかけられますか?