鉄が鉄を研ぐ ~第10期メンバーから学べること~

 「鉄が鉄を研ぐように、人は友を研ぐ」。この格言の通り、エホバは、私たちがお互いの良いところを引き出し合って、成長できるように助けてくれる友を与えてくださっています。(格27:17)PWO第10期メンバーも、そうした友のお一人お一人です。今回は、第10期メンバーの兄弟姉妹たちの経験からどんなことを学べるか、考えてみましょう。

 ある兄弟は、SMPWの仲間の経験をじっくり考え、 ”祈って祈って奉仕に出ること” を決意しました。そして、「あなたのために奉仕することの楽しさと、真理を知らせることの喜びを感じさせてください」と祈って奉仕に出かけると、一人の男性がカートに近づいてきました。その男性は、これまでカートに近づくのを躊躇していたものの、その日は近づいてみようと思ったようです。仲間と協力しつつ会話し、「暮らせます」の裏表紙を使ってレッスンを勧めると、冊子を受け取り、また立ち寄るつもりであることを述べて、立ち去っていきました。兄弟は 『エホバのために奉仕することの楽しさと、仲間と真理を知らせることの喜びを味わうことができたのは、エホバの憐れみと優しさだ』 と感じました。

 ある姉妹も奉仕の前に祈りましたが、その日はカート横での会話がなかなかできず、諦めかけていました。すると、奉仕終了10分前に70代の女性が近づいて来ました。この女性は聖書を読んだことがない様子だったので、姉妹は「私のお気に入りの言葉なんです」と述べて、オリジナルの聖句カードを幾つか紹介しました。女性は、「どれもいい言葉だね」と言って、『微笑み』のカードを選びました。そして、「あなたは満たされたいい顔をしているね。こんな活動をして偉いね」と、姉妹のことを褒めてくれました。そして、“高級そうな”チョコを分けてくれました。姉妹は、『女性が言ってくださった褒め言葉から、エホバの優しさを感じる良い経験をさせていただくことができました』と語っています。

 ある夫婦は、祈りのうちに、「今月の課題」の一つに取り組むことを決意し、『漁場』に出かけています。ある日意識したのは、「相手に合わせて伝道する」ことでした。その日の奉仕で、30代の男性がカートの文書を覗き込むように見ていたので、声を掛けると、地元の沖縄で聖書レッスンをしたことがある、とのことでした。さらに、小さなお子さんがいて、子供にも聖書を学ばせたいと思っていることも話してくれました。兄弟は、レッスンに早く結びつけようと考えましたが、「今月の課題」で提案されていた、『会話が始まった後は相手のニーズに合わせる』ということを思い出し、まずは相手の話やニーズをお聞きすることに徹しました。すると、琉球王国には王様がいたことから、神の王国にも王様がいるという点に鋭い関心を持っていることが分かりました。その後、兄弟はご自分の連絡先を伝えて聖書レッスンを勧めると、翌日以降に連絡をする約束ができました。兄弟は、「祈りつつ、課題に一つずつ取り組むなら、思いがけない時に証言の機会が訪れても焦らず対応できる。エホバが組織を通して施してくださるトレーニングは、チャンスを決めきることを意識させてくれる」と感じました。

 さて、皆さんはどの経験によって「研がれ」ましたか。そして、何をしたいと思いましたか。では、これからも、経験の長さに関わりなく、互いに研ぎ合いながら、永遠の命のために正しく整えられた人をみんなで最後まで探し続けていきましょう。